ごあいさつ

要介護高齢者がカラダを動かしたくなる体操

ある老人介護施設で風船バレーをしていました。参加者はイスに腰かけて、風船を打ち返します。
理学療法士と現場スタッフがサポートしていました。

ところが。

参加者の中に、何もしない男性シニアがいらっしゃいました。動こうとしないというか、何の反応もありません。

ただ、車いすに腰かけているだけ。このあと、ボクにとって、衝撃の光景を目にすることになりました。

現場スタッフが、その男性シニアの手首をつかんだのです。そして、風船を打ち返しました。

男性シニアが動いたのではなく、介護現場スタッフに動かされて。ボクには、それが、無理矢理に動かされているように見えてしまいました。

たとえ、それが、機能訓練だったとしても。ご本人の意思を無視しているように思えたのです。

そして、こんな疑問も浮かんできました。

「もっとほかにアプローチのしかたはないのか」

「ご本人が動きたくなるようなやりかたはないのか」

「ほめたり、励ましたり、ポジティブな言葉をかけてはどうか」

「ニッコリ笑ったりして、楽しい雰囲気づくりをしてはどうか」

これが、きっかけで、ボクの体操の方針が明確になりました。

「心に働きかけるような体操をしたい」

「思わず体を動かしたくなるような体操をしよう」

「ご本人の気持ちを大切にしたい」

「無理矢理に動かすようなことはやめよう」

それから、30年近くの月日が流れました。

「また来てね」

「楽しかった」

「スッキリした」

たくさんのシニアの方々から、そんなお言葉をいただきます。それを聞いて、「あのときの考えは間違ってなかった」今、そう確信しています。

これからも、要介護高齢者が思わず動きたくなる。そんな楽しい体操を支援してまいります。

楽しい体操インストラクター 斉藤道雄

実績、著書、メディア掲載

養護老人ホーム白寿荘、有料老人ホーム敬老園など現場での経験年数30年、著書「お年寄りにうけるレクリエーション」ほか80冊以上、読売新聞、福祉新聞、レクリエ、など掲載多数、セントケアホールディングス、社会福祉協議会などで研修講師。